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トピックス# 61: 行政・空家対策
R01.9.1
 少子高齢化、人口減少などを背景に、老朽化した空家が放置され、防災、衛生、景観等の多方面から地域住民の生活環境に多大な影響を及ぼしている事例が多くみられるようになりました。 そのため、平成26年に空家対策特別措置法が制定され、空家への立入調査、助言又は指導、勧告、命令、代執行等の権限が行政に付与されることとなりました。
 特定空家等と認定された場合、最終的には行政代執行により除却することもできます。ここで特定空家等というのは、@そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態、 Aそのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態、B適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、 Cその他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態の空家等をいいます。空家が、単なる「空家等」(人が居住・使用していないことを常態とする建物・敷地)なのか、 それとも「特定空家等」に該当するのかは、空家対策特別措置法による扱いが異なるので、たいへん重要です。
 空家対策特別措置法は、税制上の措置も定めています。同法に基づく勧告が行われた場合、当該特定空家等にかかる敷地について、固定資産税等の住宅用地特例の対象から外されます。 また、空家の発生が相続に起因することが多いことから、相続した空家を売却した場合に居住用財産の譲渡所得の3000万円特別控除を適用できるよう租税特別措置法が一部改正され、 平成28年4月1日から施行されています。この適用を受けるためには、@相続開始の直前において被相続人の居住用に供されていたこと、A相続開始の直前において、 当該被相続人以外に居住していた者がいなかったこと、B昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物は除く)であること、C相続の時から譲渡の時まで、 事業、貸付、居住の用に供されていないことが必要であり、さらに譲渡の際の要件として、D譲渡価額が1億円以下であること、E譲渡時に現行の耐震基準に適合するものであること (リフォームするか更地にする必要性)、E平成28年4月1日から令和元年12月31日までの間に譲渡したこと等を具備する必要があります。
 最終的には市町村から被相続人居住用家屋等確認書の交付を受けなければなりません。

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